日本のドローン規制情報〜地方自治体関連（戦略特区除く）〜

最終更新: 2021年2月5日

(公開 2021/01/08)

　1. サマリー

地方自治体には通称「公園条例」と呼ばれる条例があり、公園内でのドローン飛行は制限されている。道路上での使用は道路交通法にも関連し、ドローン飛行に対する壁は高い。しかし、ドローンの危険性を鑑みればそれも必然なので、操縦者は責任をもってドローンを飛ばすこと。

　2. 目次

# 公園条例

# 道路交通法

# 規制の総括

# 付録：地方自治体によるドローンの規制アナウンス一覧

　3. コンテンツ

# 公園条例

自治体が管理下に置く公園の使用ルールを定めた条例の類。正式名称は自治体により様々であるが、広く「公園条例」として知られる。条文の中には大抵「人の迷惑になる行為を禁ずる」という内容の記述があり、ドローンを飛ばす行為はその行為に当たると解釈されることが殆どである。そのため、自治体が管理する公園内におけるドローンの使用は実質禁止されている。公園内でのドローン規制を公表している自治体は限られるが、条文内に「ドローン」の単語がなくとも、現実的には無許可の使用は規制の対象になるという認識で間違いない。

自治体管理下の公園内でドローンを使用したい場合は、自治体の公園管理課等に確認し、使用許可を求めて所定の手続きに従えばよい。

# 道路交通法

直接ドローンを規制するものではないが、ドローンの使用場所によっては第77条「道路の使用許可」に抵触する可能性がある。同条では、「道路において、工事もしくは作業をしようとする者。または、当該工事もしくは作業の請負人」は、該当道路を管轄する警察署長に、道路を使用する許可をもらわなければならないとされている。ドローンの場合、道路上での離着陸や、車両の交通を妨げる飛行が該当すると考えられ、その際は所轄の警察署に「道路使用許可申請書」を使用して申請し、許可が降りて初めて使用可能となる。なお、申請料は2,100円（使用目的により免除規定あり）。

# 規制の総括

これまでドローンの規制について、全国から地方自治体レベルまで一通り述べた。ここまでの説明からわかる通り、日本国内において無許可でドローンを飛ばせる場所は皆無に等しい。無許可で合法的に飛ばすには、自宅かサッカー場くらいの庭の中で飛ばすしかない。ドローンを自由に飛ばしたい人にあっては、何とも窮屈な現状である。しかし、基本的にドローンは「落ちるもの」という認識でいることには越したことはない。ドローン飛行の技術が向上したとしても、突然の強風や鳥の攻撃による墜落の可能性は捨てきれないからである。実際、ドローンの損害賠償保険サービスを大手保険会社も提供し始めている。そういった意味では、自動車と同じく、免許制や自賠責保険への加入が当然となる時代が近いうちに来ることも予想される。ドローンが人の安全を脅かす危険がある以上、その流れは止まらないであろう。そう考えれば、ドローン黎明期とも言える現代において、現状の規制状態は必然とも言える。ドローンを操る人は責任から逃れることはできないのであろう。

# 地方自治体によるドローンの規制アナウンス一覧

（web上限定　確認日：2021/01/01）

北海道

石狩市「ドローン等の飛行について」
http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/soshiki/soumu/49152.html

青森

青森県庁「青森県内でのドローン飛行について」

https://aomori.drone-link.jp/drone_rules/

岩手

北上市「公園内でのドローン等の飛行について」
https://www.city.kitakami.iwate.jp/life/kurashi_tetsuduki/kouen/koen/9844.html

宮城

なし

秋田