設備工事会社(サブコン)国内主要各社の強みを比較


(公開 2021/07/18)

# サマリー

設備工事会社(サブコン)とは、電気設備や空調設備など、建築、土木工事を主体とする総合建設業を行うゼネコンとは業種的に区別される。

サブコンの中にも、様々な得意分野を持つ会社があり、工事の依頼を検討する場合、注意が必要だ。

売上高の大きい国内主要各社の強みを検証する。


# 目次

1. ゼネコンの下にサブコンがいる?

2. サブコン上位 きんでん、関電工、九電工

3. 上位の空調サブコン 高砂熱学工業

4. 海外売上比率の高い空調サブコン 大気社

5.まとめ


# コンテンツ


1. ゼネコンの下にサブコンがいる?

ビルや工場、マンションなどの新築工事を行う場合に、依頼主とのやり取りを行う元請け会社には、建築、土木工事を行うゼネコンが入ることが多い。

新築工事時には、ゼネコンで行うことが難しい電気設備工事や空調設備工事、給排水工事や消防設備工事などを委託する委託先として、サブコンが行うことが多い。

この場合はゼネコンの下請けとして、新築工事の一部をサブコンが行うという施工体制になる。

しかし、必ずこの体制でなければならないかというと、そういうわけではない。サブコンの中にも、ゼネコンのような建築、土木工事の建設業の営業許可を取得している企業もあり、サブコンでも元請け会社としてビルの新築工事を請け負う場合もある。

ゼネコンとサブコンの違いは、工事受注の割合に設備工事が多いか、建築、土木工事が多いかの違いしかなく、どちらの工事を本業としているかの違いと言える。



2.サブコン上位 きんでん、関電工、九電工

2021年のサブコンに分類される企業の4~9月期の売り上げ上位3社はきんでん、関電工、九電工だった。

この三社はともに電力会社からの受注が多く、きんでんは関西電力、関電工は東京電力、九電工は九州電力の受注割合が多い。

近年、電力会社以外の依頼元からの電気設備工事や空調、給排水設備工事などを請け負うことも多くなり、業容拡大による異業種参入を繰り返し、売り上げを伸ばしてきた。

電力会社の設備の工事実績は、社会インフラとしての送電線や変電所、発電所の工事など重要な設備を構築することになる。

こうした高い信頼度が要求される工事を行うということはそれだけの工事遂行能力のある会社であるという社会的な証明ともなりうる。

このほかにも、サブコンの売り上げ上位には各地域の電力会社系のサブコンがランクインしている。


3. 上位の空調サブコン 高砂熱学工業

電力会社やガス会社など、社会インフラに関する工事実績の多いサブコンの中に空調工事を得意とする空調サブコン高砂熱学工業がランクインしている。

売上高も4位と規模も大きく、東京ドームや表参道ヒルズなど多くのランドマークの空調設備工事を手掛けている。都市部の大規模開発に関して、空調設備工事については、多かれ少なかれ高砂熱学工業がかかわっていると言ってもいいだろう。

高砂熱学工業が取得している空調の特許数も業界トップクラスで、技術力もあり、空調設備工事に関しては、国内最大手の存在だ。

空調設備の中央集中制御による省エネや、AIによる快適な温度への制御など最新技術を用いた空調設備が主力となっている。


4. 海外売上比率の高い空調サブコン 大気社

売り上げランキング9位の大気社も空調設備工事を得意とするサブコンであるが、海外売上比率が高いという極めて特殊なサブコンだ。

2021年の売り上げが約2100億円であったが、その40%近い比率の売り上げが東南アジアや北米などの海外という海外志向のサブコンだ。

国内でも主要ビルの空調設備工事の施工実績もあり、高砂熱学工業とはライバル関係にある。しかし、大気社の得意とするところは、半導体製造向けのクリーンルーム用空調や自動車製造向けの塗装システム用の空調設備などの、産業用途の空調システムだ。

こうした需要は海外でも多く、海外進出を行ってきたというのが特徴的だ。

海外進出を早くから行ってきたということで国内サブコンの上位にランクインするようになったサブコンの中でも特殊な企業である。

プラントメーカーなどは日揮や千代田化工建設など海外志向の強い会社が業種売り上げ上位に入ってくることが多いが、サブコン業界はまだまだ国内での売り上げが大きい。

主要な新築工事が減っていくことが考えられるサブコン業界も、今後は海外進出による売り上げを上げるようになっていくのではないだろうか?


5.まとめ

建設工事は、プロジェクト型の業務であり、世相が反映されることが多い。

ゼネコンやサブコンも、国内での新築工事が、徐々に減少傾向にあり、競争が激しくなっている。そうなるとゼネコンであっても、サブコンであっても基本的に施工管理を行う会社であるということから、それぞれの業種に参入するケースも増えてくると考えられる。

そうなった場合、プラントメーカーなどのように建設業界も海外志向となっていく可能性も十分にある。

現在、新型コロナウイルスによる影響で、海外での活動が制限されているが、今後の動向が注目される。



参考

https://sekokan.ten-navi.com/article/720/



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