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2021年持つべき防災備蓄品(個人宅向け)


2021年防災備蓄品

(公開 2021/01/19)

 1. サマリー

防災備蓄品は市場に溢れているが、何を買えばよいかわからない人は、何よりも簡易トイレの購入をおすすめする。ただ、本当に必要な備えは、パニックを起こさない冷静さと、お互い助け合う「共助」の精神である。


 2. 目次


 3. コンテンツ

# 必要な防災備蓄品とは

日本は自他共に認める災害大国であり、各社から様々な防災用品が販売されている。各企業は企業努力を重ね、備蓄品の消費期限を5年、7年、10年と伸ばすことに成功し、消費者の管理コストは減少した。しかし、あらゆる災害備蓄品を揃えるのは予算の都合上難しい方が殆どだろう。備蓄品の中でも取捨選択しなければならないのが現状だ。


今回は、あらゆる災害備蓄品の中でも、優先順位の高いものを選んだ上で、その理由について解説する。


始めに断っておくと、必要となる備蓄品は人によって異る。たとえば、糖尿病を患っている人であればインスリン注射が選択肢に入るだろうし、雪国の人であれば体を保温するための道具が重要になるだろう。この記事ではそういった特別の事情を排し、最低限の備蓄品を揃えるならば、という視点から論を進める。個人的主観が強い側面もあるがご了承いただきたい。


# 優先順位の高い災害備蓄品

結論から言うと、あなたが持つべき災害備蓄品は簡易トイレである。それ以外が必要ないというわけではない。水も備蓄食もランタンもラジオもあればプラスに働くのは間違いない。ただ、最低限の備蓄品とするならば、まずは簡易トイレの選をおすすめする。


まず簡易トイレについては第一優先と言っても過言ではない。なぜか。排泄は人間にとって生理現象で、しないわけにはいかない。そして、地震や水害により上下水道が破壊されると広範囲でトイレが使用できなくなるケースが度々ある。


想像してみてほしい。あなたは自宅で大震災に見舞われ不幸にもトイレが使用不能になった。トイレに行きたくなり、トイレを探すも近隣の家や店のトイレも壊れて使用不能。やっと見つけた公衆トイレに駆け込むと、流れないトイレの上に排泄物が溢れている。そのトイレは非常に不衛生で、細菌が繁殖しており、健康被害が懸念される状況だ。実際に、東日本大震災では同じ状況が各地で見られた。排泄は生理現象なので止めようがない。簡易トイレはこのような状況からあなたを助けてくれる。


簡易トイレも各社が販売し、多くの製品がある。それら数ある中から選ぶ重要なポイントとして、排泄物を収納する袋が強化されているかどうかを挙げる。袋の強化とは、厚手の袋だったり、袋を二重にしているもののことだ。震災時、ゴミの回収車はしばらく来ないと思ったほうがいい。もし袋が損傷し破けたら、悲惨なことになる。また、ニオイ対策や細菌の繁殖を防ぐ薬剤が添付されているかどうかも重要だ。ペットを飼育している方なら、ペットの排泄物用で防臭効果を伴う袋が市販されていることを知っているだろう、それを想像してもらうとわかりやすい。先述の通り、ゴミの回収はしばらく来ないので、ニオイ対策は重要である。


非常食や飲料水ではないことに驚く人がいるかもしれない。これらもあるに越したことはないが、健康な人であればなくてもなんとかなる。一般的に被災地には1〜3日で支援物資が届き始める。


# 備蓄よりも重要なこと

何よりも重要なのはパニックを起こさないことだ。人はパニックを起こすと正常な判断ができなくなるものである。たとえば、備蓄品の持ち出しバッグを用意しているのに、いざという時にそれを忘れて逃げる話はよく聞く。これではせっかく用意しているのに勿体ない。


また、備蓄品で耐え忍ぶのも一つの手だが、いっそ被災地を離れ疎開するというのも有効な手段である。2021年1月現在は新型コロナの流行で移動が制限されているため、この手段を用いることは避けたほうが無難だが、疎開自体は有効な手段だということは覚えておいていただきたい。新型コロナが収束した暁には、そのような疎開先の検討をしてみることを強く勧める。


防災のためには「自助・共助・公助」などとよく言われる。日本は災害大国で一年を通じて全国各地で災害が起こっている。一人の「自助」ではできることに限界があり、公的機関は国民一人一人にきめ細やかな「公助」をする余裕はない。お互いで助け合う「共助」について、寛容に他人を受け入れられる社会になることを強く望む。



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